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飽和脂肪酸が多い食べ物と健康的な脂質についてご紹介

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健康診断などで、脂質異常症の項目で引っかかった事や、病院でLDLコレステロールが高いなどと言われた事はありますか?
今回は脂質異常症などとも関連が深い飽和脂肪酸や健康的な脂質についてお伝えしたいと思います。

脂質を上手に選択して、脂質の量を調節する事で、脂質異常症や肥満、動脈硬化、心臓疾患、老化、免疫力低下などの改善や予防が期待できます。

病気の予防もできて、肥満の改善などうれしい効果が期待できる脂質の種類や脂質の選択法や調理法について詳しくご説明していきます!

飽和脂肪酸とは?

そもそも飽和脂肪酸とは何でしょうか?
以下にまとめてみました。

飽和脂肪酸とは脂肪酸の一種でバターやヤシ油(ココナッツオイル)、牛脂、ラード(豚脂)などの融点(固体が液体になり始める温度)が高く、常温で個体のものが多いです。主に動物性の食品に多く含まれています。

飽和脂肪酸の役割は「エネルギー源として重要な栄養素」であり、「細胞膜の構成成分として体内で利用される」などがあります。

飽和脂肪酸は、適量摂取は健康維持のために必要ですが、血液中のコレステロールを上昇させる作用や心血管疾患のリスク増加などがあるため、摂りすぎは控えた方がよいと言われています。
摂取量の目安は総エネルギーの7〜10%以内が目標値です。

飽和脂肪酸が多い食べ物は?

飽和脂肪酸の多い食べ物を以下にまとめてみました。

肉類およびその加工食品

  • 牛肉(特に脂身)
    飽和脂肪酸の割合が高い。ハンバーガーなど加工品でも注意が必要。
  • 豚肉(特にバラ肉)
    飽和脂肪酸が霜降り部分に多く含まれる。ベーコンやソーセージなどに加工されることも多い。
  • 鶏肉(皮付き部分)
    飽和脂肪酸は鶏皮にも多く含まれ、調理法で摂取量が変化する。

乳製品

  • バター
    高濃度の飽和脂肪酸を含む。パンやお菓子などで使用頻度が高い。
  • チーズ
    特にハードチーズは飽和脂肪酸を多く含む。
  • 生クリーム
    デザートやソースなどによく使われる。飽和脂肪酸量が比較的高い。

油脂類

  • ココナッツオイル
    飽和脂肪酸の含有量が非常に高い。健康志向食品としても注目されている。
  • パーム油
    加工食品や揚げ物によく使用される。安価で多用途だが栄養面で注意が必要。原材料表示に「植物油脂」と記載されることが多い。
  • ラード(豚脂)
    中華料理や揚げ物などによく利用される。

スナック菓子・加工食品

  • ポテトチップス
    加工油脂が多く含まれる。長期保存が可能な食品に多く利用される。
  • チョコレート
    カカオバターに飽和脂肪酸が含まれている。
  • ケーキ・クッキー
    バターやショートニングが使用されている。

トランス脂肪酸とは?

脂肪酸の説明をする上で、ここではトランス脂肪酸についてご説明致します。

トランス脂肪酸とは、不飽和脂肪酸の一種で、炭素原子間の二重結合が「トランス型」になっている脂肪酸のことです。この構造は、水素原子が二重結合の対向側に位置している場合に「トランス型」と呼びます。

“トランス脂肪酸は、天然にはほとんど存在せず、マーガリンやショートニングの製造過程で発生します。とりすぎると悪玉コレステロールが増加し、動脈硬化や心筋梗塞の危険性が高まるという報告があります。日本人の摂取状況は、WHOによる基準(総摂取カロリーの1%未満)を下回っている(0.3%未満)と推定されるため表示義務はありませんが、消費者庁は、事業者に対して情報を自主的に開示するように求めています。”

参考:カラーグラフ食品成分表2022 発行者 小田良次 発行所実教出版株式会社

上記のことからも、トランス脂肪酸やトランス脂肪酸を含む加工食品は日本で食品表示などの規制はありませんが、摂りすぎに注意するようにしましょう。

トランス脂肪酸が含まれている可能性が高い食品
・マーガリン
・加工油脂類
・ショートニング
・クリーミードレッシング
・ショートニングを使用した市販のパンや焼き菓子、ケーキ、ドーナツなど

※日本では近年トランス脂肪酸の使用削減が進んでいるものの、業務用や海外製品、市販の加工食品には含まれている場合もあります。原材料表示の“ショートニング”“植物油脂”に注意しましょう。

健康的な不飽和脂肪酸が豊富な食品とは?

ここまで、摂りすぎは控えたい脂質について説明しました。
ここから、積極的に適量を摂っていきたい良質な油の種類と食材についてご説明します。

青魚

DHA、EPA…サバ、イワシ、さんまなどに含まれるDHAやEPAは人間の体内では、ほとんど作ることができない必須脂肪酸の一種です。

食の欧米化などで、魚を食べる機会が減少している日本人も不足しがちな栄養素です。
血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす作用があります。
積極的に摂りたい脂肪酸です。

くるみ

くるみの不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)やビタミンには脳の働きを活性化させる効果があると言われています。その他にも、オメガ3が豊富な食品のため、コレステロール値や中性脂肪を改善したり、生活習慣病を予防したりなど、嬉しい健康効果が得られます。
また、くるみは脳の老化防止や認知機能の低下を防ぐ効果があると言われ、”ブレインフード”とも呼ばれています。脳は身体全体のエネルギー消費量の20%を占めるとされ、最もエネルギー消費の高い部位です。
くるみには、リノール酸も多く含まれるので摂りすぎは注意して適量を摂るようにしましょう。

小島屋の美味しいくるみ

上記でも説明しましたが、不飽和脂肪酸オメガ3を多く含む食べ物としても健康に良いくるみです。
小島屋で仕入れるくるみは、農園のオーナーさんとお会いして直接くるみ畑を訪問させて頂き、栽培管理の素晴らしい商品を仕入れています。
ぜひ小島屋のくるみを一度召し上がってみてください。

チアシード

小島屋のチアシード

チアシードの不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸)含有量は自然界ではトップクラスとなっており、わずか大さじ1強で1日の推奨摂取量がクリアできるほどです。
チアシードは他にもたんぱく質、ミネラル(カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛など)、ビタミンB、食物繊維、αリノレン酸などを豊富に含んでいます。

エゴマオイル

α‐リノレン酸が、含まれる脂肪酸のうち60%を占め、植物油の中でもアマニ油と並ぶトップクラス。次いでオレイン酸が14%と、4分の3が体によい油。”
高血圧や動脈硬化予防におすすめのオイルになります。

参考:「知識ゼロからの健康オイル」著者 井上浩義 発行所 株式会社 幻冬舎

α-リノレン酸はオメガ3系の不飽和脂肪酸で血管内でLDLに置き換わり、血管の柔軟性を保ちます。

アマニオイル

”α-リノレン酸が約60%、ビタミンEも含まれ、エゴマ油と似た脂肪酸と栄養素の構成。”

参考:「知識ゼロからの健康オイル」著者 井上浩義 発行所 株式会社 幻冬舎

血中の中性脂肪、コレステロール値が高い人におすすめのオイルです。

オリーブオイル

”脂肪酸の中心はオレイン酸。7割以上含まれる。血中の悪玉コレステロールを減らす働きがある。”
”地中海地方の人はオリーブオイルと魚介類をよく食べるため、心臓や血管の病気になりにくいことが注目されている”

参考:「知識ゼロからの健康オイル」著者 井上浩義 発行所 株式会社 幻冬舎

飽和脂肪酸の摂取量を減らす方法

ここでは飽和脂肪酸を減らす方法をまとめます。

摂取量の調整

肉類の脂身を避ける。

脂身の多いバラ肉を控えて、脂肪の少ないヒレ肉を選択したり、鶏のささみやむね肉などの低脂肪の肉を使うように心がけることで動物性脂肪の摂取を抑えることができます。

調理法を工夫して脂肪分をカットする

ヘルシーな調理法

私は栄養士の養成学校時代の調理実習で、豚の角煮の場合は豚バラを1度茹でて、冷ますと上に豚の脂肪が浮いて固まるので、それを取り除いて調理するように、習いました。

他には鶏皮を焼き鳥にする場合は焼きながら、網の上で脂を落としたり、
鶏の皮付き肉の場合には、皮の裏に脂肪がついているので、脂肪を取り除きながらカットする事など実習で学びました。

上記のように、動物性の脂肪はなるべく控えめにする工夫が調理でも必要だと感じます。

加工食品を控える

食品はなるべく加工食品より素材そのものを活かした食品を選ぶようにしましょう。
たとえば、ウインナーやベーコンなどを控えめにして、鶏むね肉やササミを選択するなどがあげられます。
全く食べないというのは難しいかと思うので、加工食品を食べる頻度を減らす習慣をつけると続けやすいかと思います。
ベーコンやソーセージ、ポテトチップスやインスタント食品、ケーキ、クッキー、チョコレート、ハンバーガーなどのファーストフードなどの飽和脂肪酸の多い食品を控えめにしましょう。

商品ラベルで飽和脂肪酸をチェックする

食品の原材料表示では、原材料を重量の割合が高いものから順に表示してあります。
そこで、上記のような動物性脂肪(バターやラードなど)や植物油脂(パーム油脂)などの記載があるものは、選択する機会を減らしていきましょう。

健康的な代替食品

不飽和脂肪酸の代わりに、健康的な食品を使用しましょう。

植物性オイル

バターやマーガリンを控え、代わりにオリーブオイル、菜種油などの不飽和脂肪酸が豊富な油を使用するようにしましょう。

魚介類

肉の摂りすぎを控えて、オメガ3脂肪酸などを多く含む青魚などを積極的に摂りましょう。

豆腐、豆類

肉の摂りすぎを控えて、主菜を豆腐や納豆など、ヘルシーなたんぱく源に代えるメニューも取り入れましょう。

低脂質のレシピのアイデア

・乳製品は無脂肪または低脂肪の乳製品を選びましょう。
・グリルや蒸し料理を活用して、揚げ物などの油脂類を使わない調理法を選択する機会を増やしましょう。

飽和脂肪酸とバランスの取れた食事

適切な摂取バランス

・毎日の食事に多様性を持たせる事で自然とバランスのとれた食事になります。
肉だけ、パンだけなどに偏らず、いろいろな食材をローテーションで食事で摂れるようにしましょう。

他の脂肪酸との比較

不飽和脂肪酸の効果(オレイン酸、オメガ3など)

オレイン酸(オメガ9系脂肪酸、一価不飽和脂肪酸)

“植物油や動物性の脂肪に含まれる。酸化しにくく、血中の悪玉コレステロールを減らす
主に植物油や肉の油に含まれる。”
”リノール酸や飽和脂肪酸のとり過ぎで増えた悪玉コレステロールを減らす働きがある。”

”含まれるもの
紅花油※、オリーブオイル、菜種油※、椿油、ヘット(牛脂)ほか
※ハイオレイックタイプ”

オメガ3脂肪酸含有食品(α‐リノレン酸、EPA、DHA)

”α-リノレン酸…植物油に含まれるオメガ3系脂肪酸。EPA、DHAの前駆体でアレルギーや病気を予防”
“主に植物油に含まれる。体内に入ると、酵素の働きによって、一部がEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されて利用される。血管と血液を健康に保つ作用が多くみられる。また、体内でリノール酸の働きを抑えるため、リノール酸のとり過ぎによる悪影響を軽減できる。”

”含まれるもの
エゴマ油、アマニ油、サチャインチオイル ほか”

”EPA…血中の悪玉コレステロールを減らす”
”DHA…脳に作用して記憶力アップ”
”含まれるもの 魚の油”

参考:「知識ゼロからの健康オイル」著者 井上浩義 発行所 株式会社 幻冬舎

オメガ3とオメガ6の摂取比率

オメガ3(n‐3系):オメガ6(n‐6系)は1:4が理想的と言われています。

健康に良い脂肪の摂り方

現代の日本人の多くはオメガ6脂肪酸と飽和脂肪酸を摂りすぎている傾向にあると言われているため、それを減らす事が大切です。

逆にオメガ3脂肪酸が豊富な食品である青魚やアマニ油、エゴマ油などを増やしてバランスの良い脂肪酸の比率にしていけるよう心がけましょう。

またオメガ9系が多いオリーブ油やなたね油も、オメガ6系や飽和脂肪酸の代わりに使用すると良いと思います。

まとめ

ここまで飽和脂肪酸についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
飽和脂肪酸は摂りすぎに注意して、適量の範囲に控える事、食品選びや調理法を工夫して健康リスクを軽減する事、バランスの摂れた食生活が鍵という事がわかりました。
毎日完璧には難しいと思いますが、みなさんが食事を選択したり、料理を作る時に、この情報がお役に立てると幸いです。

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管理栄養士くろまめ

この記事を書いた人

管理栄養士くろまめ

病院、老人ホーム、保育園で管理栄養士として栄養指導や献立作成、調理などの仕事に従事。
現在はフリーランス栄養士として、大自然に囲まれながら、3人の子供の子育てをしながら、活動しています。
趣味はキャンプや家庭菜園で旬の野菜を育てる事、ガーデニング、お笑い番組を観る事、きれいな景色の所へ行く事、音楽鑑賞などです。
「みなさんにわかりやすく簡単に」をモットーに楽しくレシピや栄養情報をお伝えできればと思っております!

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